およそ1年ぶりの投稿でしょうか。お久しぶりです。失踪したわけではなくちゃんと生きております。
このブログでは今までサークルでの旅行や個人の旅行について書いてきましたが、同好会の宣伝も兼ねて鉄道に関するトピックを色々と投稿していこうと思います。

さて、1年ぶりの復帰記事で扱うのは阿武隈急行AB900系です。5月18日から仙台への乗り入れを開始したので、今回の記事で紹介していこうと思います。
まずは阿武隈急行がどんな路線なのかを紹介します。阿武隈急行は東北本線の福島から槻木までを結ぶ、第3セクター方式で運営されている鉄道路線です。昭和61年に丸森~槻木間の国鉄丸森線を転換する形で設立されました。
元々東北本線の迂回ルートとして福島~槻木間に丸森線を建設する計画でしたが、国鉄再建法によって丸森線が「特定地方交通線」となったため福島~丸森間の建設は中止されます。
昭和61年に阿武隈急行に転換され、中止されていた福島~丸森間の建設も再開。昭和63年にこの区間が延伸開業されて、全線が開通しました。
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▲阿武隈急行の福島駅は福島交通と共用しています。阿武隈急行線は福島~東福島間にある矢野目信号所まではJR東北本線との複線区間を走行しています。
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▲阿武隈急行の運賃表。フリー切符の種類が多いのも特徴です。フリー切符の中には福島交通に乗れるものもあります。
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▲宮城県側の起点駅である槻木の駅名標

AB900系は昨年、阿武隈急行としては31年ぶりの新車として導入されました。
阿武隈急行では昭和63年の全線開業以来、長らく8100系が主力車両として運用されていました。ちなみに昭和61年の開業当初は国鉄からキハ22形を借りて、列車の運行を行っていたそうです。
一時期はJR東日本から譲渡された417系をラッシュ時の輸送力増強を目的に運用していましたが、平成28年に運用から外れています。
そして昨年、JR東日本の東北エリアで運用されているE721系をベースとしたAB900系が導入されることになりました。AB900系は、阿武隈急行の愛称である「阿武急」の語呂合わせが愛称の由来になっています。
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▲阿武隈急行の主力車両として活躍する8100系。阿武隈急行線内は比較的降雪量が少ないため、スノープラウ等の耐雪構造が採用されていないのが特徴です。

AB900系は昨年2月に第1編成、今年2月に第2編成がそれぞれ総合車両製作所の横浜事業所を出場し、福島まで甲種輸送されました。
自分は昨年の第1編成の甲種輸送は神武寺と逗子まで見に行ったので、その時の写真を貼ってみようと思います。
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▲神武寺駅の側線に停車するAB900系。総合車両製作所の横浜事業所で製造された車両は、京急逗子線の神武寺駅構内にある側線に改装されます。機関車と連結する側の前面は、機関車のパンタグラフから発生する汚れが付かないようにするためにシートで養生が行われています。
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▲逗子駅までは電化されていない専用線を走行するため、ディーゼル機関車であるDE10が牽引を担当していました。
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▲逗子駅構内に停車するAB900系。第1編成は薄い藍色の塗装になっています。これは沿線にある柴田町のアジサイをイメージしたものです。第2編成の緑色の塗装は丸森町の自然をイメージしたものです。
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▲車両連結部には乗務員室付近と同じく、「阿武隈」のローマ字読みの頭文字のAをモチーフにしたロゴが描かれていました。車体側面はこの部分を除くと無塗装になっています。
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▲この日、DE10に牽引されたAB900系は逗子から横須賀線・根岸線・高島貨物線を経由して新鶴見信号所へ輸送され、新鶴見信号所からは牽引する機関車が「金太郎」ことEH500に交代して福島駅まで輸送されました。福島駅でJR貨物から阿武隈急行に引き渡され、8100系の牽引で梁川にある車両基地に到着しました。

AB900系も2編成が導入されたため、これまで8100系4両が担っていた仙台への乗り入れ運用に就くことになりました。本来は車両基地のある梁川を発着駅とする運用ですが、昨年10月の台風の影響で富野~丸森間が不通となっているため、丸森がJR直通運用の列車の発着駅となっています。
今後もAB900系は8100系の置き換えのために順次導入される予定なので、個人的には注目していきたい路線の1つです。
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▲阿武隈急行からの直通列車の案内(長町駅にて撮影)
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▲JR直通運用の列車の発着駅となる丸森駅。国鉄丸森線時代や、阿武隈急行への転換から間もない頃はこの丸森が終着駅でした。

久々の投稿でしたが、最後までお読みいただきありがとうございました。
どんどん投稿ペースを上げていきたいと思います(上げられるとは言っていない)
それではこの辺で失礼致します。